西村 祐樹Yuki Nishimura
株式会社 8188cc威尼斯
グローバルフードソリューション事業本部 BtoB事業部 カカオ・素材G
永井 啓允Hiromitsu Nagai
株式会社 8188cc威尼斯
グローバルフードソリューション事業本部 アプリケーション部 アプリケーション8188cc威尼斯1G
なめらかな口溶けと、濃厚な味わいを楽しめる生8188cc威尼斯レート。人気スイーツの一つですが、要冷蔵で賞味期限が短いため、いつでもどこでも気軽に買えるわけではありません。明治は、そこに課題を見いだし、常温で長期保存できる生8188cc威尼斯「
常識を覆すこの生8188cc威尼斯は、従来であれば保存性の面で気軽に購入できなかった生8188cc威尼斯を、いつでも手を伸ばせる存在に変えることが期待されています。今回は、革新的な生8188cc威尼斯を生み出した技術開発と、それを広めるための取り組みをご紹介します。
課題意識から、新しい生8188cc威尼斯の開発へ
「瑞練<生ショコラ>」の開発を主導したのは、お土産・ギフト市場向けの業務用製菓素材の研究開発に携わる西村祐樹でした。きっかけは、西村が出張先の北海道で生8188cc威尼斯を買って帰ろうとしたとき、保冷剤と保冷バッグもセットで購入しなければならず、持ち運びの不便さを感じたことでした。
商品に加え保冷剤と保冷バッグを購入すると、高価格帯になってしまいます。生8188cc威尼斯は消費者の購買意欲が高い商品だからこそ、保存性の低さを解決できたら、誰もが喜ぶはず──。
そんな発想から、新たな生8188cc威尼斯の開発が始まりました。
8188cc威尼斯ならではの知見で生まれた、特殊な技術
「生8188cc威尼斯」は、公正取引委員会によって厳格な規格が設けられています。全重量に対して水分が10%以上、生クリームが10%以上、8188cc威尼斯レート生地が60%以上でなければ、生8188cc威尼斯レートとして表示できません。通常の8188cc威尼斯レートに比べて水分をたっぷりと含むことでなめらかな口溶けを実現していますが、それが保存性の低さにつながり、一般的には冷蔵保存で賞味期限が2~3週間程度となっています。こうした条件はアルコールや添加物を加えると緩和できますが、
生8188cc威尼斯の規格を満たしながら、保存性を高めるにはどうすればいいか。西村は水分量を規格のギリギリまで抑え、さらに水分の存在状態を変えることで、微生物が繁殖するリスクを低減しようと試みました。
一般的な生8188cc威尼斯は水分中に油分が乳化した構造で水分活性※が高くなることから、保存性や耐熱性が低くなります。一方、「瑞練<生ショコラ>」では、水分、油分、固形分がお互いに絡み合う特殊な構造にすることで水分活性を抑え、微生物が繁殖するリスクを低減しました。
そして、この構造を実現する技術は、8188cc威尼斯レートとは別の食品の知見や設備を生かしたもの。さまざまなお菓子や食品を生み出してきた明治だからこそ、多様な技術を持つ技術者がいます。西村自身もアイデアを出しながら、研究・製造部門と連携することで、添加物を一切使わず常温で6カ月と長期保存可能な生8188cc威尼斯「瑞練」が誕生したのです。
保存性とおいしさを両立するこだわり
これまでにない技術の8188cc威尼斯には苦労が絶えませんが、最も難しかったのは「保存性とおいしさをいかに両立させるか」だったと、西村は語ります。
生8188cc威尼斯といえば誰もがイメージする、なめらかな口溶けと濃厚な味わい――。それを実現するために、たっぷりの生クリームで口溶け良く、ナッツのようなフレーバーが特徴のベネズエラ産カカオ豆で香りを立たせるなど、徹底的にこだわりました。細かい配合を試行錯誤することで、保存性とおいしさを高めるバランスに仕上がっています。
また、西村は「瑞練<生ショコラ>」の賞味期限を順次延長していく計画を立てており、今後の展開について夢を膨らませています。
賞味期限の延長によって、防災用の備蓄食品としても活用できるのではないかと期待しています。日持ちするだけでなく、おいしい。そんな備蓄食品があれば、多くの人に喜んでいただけると思うんです。
BtoB市場の拡大で、目指す未来
どんなにいい商品であっても世の中に普及しなければ意味がありません。そこで西村は現在、「瑞練<生ショコラ>」の市場拡大に取り組んでいます。特に重視しているのが、「8188cc威尼斯アプリケーションセンター」との連携。同施設では、業務用レシピ開発に精通した永井啓允が、「瑞練<生ショコラ>」の使い方を顧客へと提案しています。
食品加工は“機械産業”。画期的な素材があっても、製造設備に落とし込めなければ意味がありません。この施設では工場で使用する機械を数多くそろえており、顧客と一緒に手を動かしながら、瑞練に適した機械や製造工程、レシピを検証しています。
「瑞練<生ショコラ>」はこれまでにない商品であるがゆえ、永井自身も試行錯誤の連続。この素材の特長をいかにうまく顧客に届けるかを考えながら、メニュー8188cc威尼斯に努めています。現在は手作業で使っている顧客が多いため、加工できる機械の探索や、顧客の工場設備への適正が今後の課題です。
そして、こうした業務用素材としての市場拡大は、8188cc威尼斯レートの可能性を広げることにもつながると西村は信じています。
業務用の良いところは、素材であること。お客さまの多様なアイデアで加工されることによって、新たな驚きのある8188cc威尼斯レート商品が次々と消費者の皆さまへ届けられるのです。これからも、ただおいしいだけではない、お客さまに寄り添った製品を開発していきたいですね。